暴走寸前の客席を掌握する圧倒的なカリスマ性。攻撃的なジャークも土臭いフォークもやってのける多様な音楽性を束ねる、剥き出しの自我と裸の言葉。思想とパフォーマンスが高レベルで一致している存在のことを人はスターと呼ぶのだと体で思い知らされたのが、LEXのZepp Hanedaワンマンだった。 生ビールの献杯とともに亡き友に捧げられた“ALONE”もきな臭い情勢の中で聴く“この世界に国が無かったら”も、歌 ...
ロッキング・オン4月号で、才能あるニューカマー:Chesuqiの紹介コラムを掲載する。 と言っても、ほとんどの人が初めて聞くアーティスト名だろう。それもそのはず、まだリリースは少ない。2024年に“Seed Heart”でデビューしたのち、2025年には“The Plush”、“The Blue”という2曲のシングルを発表したのみ。つまり、異例の抜擢掲載というわけだ。それだけ、本誌が注目する存在な ...
昨年10月8日に下北沢SHELTERで行われたライブ「俺と、友だち」を完全収録したBlu-ray&“I AM HERO”“風と私の物語”(Adoへの提供曲のセルフカバー)“明日を行け(俺と、友だちver.)”を収めたCD&フォトブック──というパッケージを通して、宮本浩次の新プロジェクト「俺と、友だち」の新たな一歩を時代に刻む作品。SHELTERの舞台にキタダマキ(B)とふたりで立ち、ストラトやア ...
昨年、10周年を記念したベストアルバムに収録された新曲“AIのうた”がとてもよかった。「AI」ではなく「愛」だという、菅原達也(Vo・G)の改めてのバンド宣言のようだった。そして今回の新曲でさらにはっきりとバンドへの愛と本気が炸裂した。タイトルの「バンド・デシネ」とは、そもそもはフランス語圏で「漫画」を指す言葉。しかしこの曲の意味するところは別にある。《たまたま拾ったこの命 使い果たそう》と歌う虚 ...
MICHAEL SCHENKER GROUPや「MICHAEL SCHENKER FEST」も含め、数多の来日公演歴を持つハードロックレジェンド=マイケル・シェンカーだが、実に自身38年ぶりとなる日本武道館の舞台に、しかもレザー調コスチュームに高いヒールのブーツという、70年代UFO在籍時を彷彿とさせる姿で立っているとなれば、武道館満場のオーディエンスの高揚感も容易に想像がつくだろう。ライブ冒頭に ...
ロッキング・オン・グループは、2027年4月入社の新卒採用を行っています。 今年度は、メディア、イベント、アーティストマネジメント、ITなど幅広い事業で活躍する総合職コース、 人事や経理などのバックオフィスに特化した管理部門コースの2つの募集コースを設けました。 音楽を愛し、音楽と関わりながら、世の中にかつてなかったような 新しい事業を起こそうという意欲を持った、あなたの応募を待っています。 応募 ...
音楽とは、この世界でいちばん身近な「自分」と向き合うための手段である。音楽を聴いている間は、取り繕って笑う必要もないし、馴染めない輪に無理して交ざらなくてもいい。あなたがあなたのままでいられる空間が、いつだってそこに用意されている。 NOMELON NOLEMONの3rdアルバム『EYE』は、そんな音楽の力にポップスで真正面から向き合った作品だ。1曲目の“カイカ”で《さよなら世界》と告げ、時に自分 ...
いよいよこの季節がやってきた! サマソニ、フジロックのラインナップ発表を受けて、早くも夏へと逸る想いをワープさせている方も多いはず。 フジロックにおいてはThe xx、クルアンビン、マッシヴ・アタックという、超強力&意外性のコンボからなるヘッドライナーの時点で期待値MAXだが、同時に60以上のアーティストが発表になり、今年のフジの全貌は、既にかなり明らかになっていると言えるだろう。 ロッキング・オ ...
原因は自分にある。(略称:ゲンジブ)が近代日本文学をコンセプトしたEPをリリースする──なんて美しいマリアージュなんだろう! ピアノロックサウンドを軸に多様な音楽ジャンルを越境する7人組アイドルグループ・ゲンジブ。彼らが今回挑んだのは、梶井基次郎『蒼穹』/太宰治『走れメロス』/夏目漱石『こころ』/遠藤周作『沈黙』という名作にインスパイアされた4曲の物語を、自らの声によって立ち上げることだ。 久下真 ...
2025年、全国で12万人を動員したアリーナツアー「名巧は愚なるが如し」で、時代を飛び越えたコンセプチュアルなステージを大成功に収めたずとまよ。どんどんスケールを増していく中、3月にリリースされる4thフルアルバム『形藻土』で、次はどんな世界に連れていってくれるのか。その鍵となるのが、先行配信曲“メディアノーチェ”だ。軽快なギターロックで始まりつつ、語りやゴシックに展開するパートで美しくも不穏な影 ...
現在東京、国立新美術館で開催中の『テート美術館 ─ YBA & BEYOND 世界を変えた90s 英国アート』の公式テーマソングとして書き下ろされた楽曲。90年代に興った「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」のムーブメントは、アートにおける既存の概念を覆す強烈なものだった。伝統や権力に収斂しない新たな波。Vaundyは、その新たなカルチャーが生まれる瞬間を“シンギュラリティ”と表現し、 ...
根本にはやっぱり現状への批判がある。 怒りですよ、怒り JAPAN初のヨルシカ表紙巻頭特集をすると決まって、これは今の時代における音楽アーティストのあり方を問い直すというぐらいの、極めて重要な内容になると思った。『二人称』というタイトルの、書簡型小説とデジタルアルバムをそれぞれに発表するというのが、今回のヨルシカの新作なわけだが、その発想の斬新さと、妥協なく手間と時間をかけることで実現した、その作 ...