ある町にふたつの商店があると仮定しよう。客は価格が安いほど得をするため、商店同士は最安値を競い合わざるをえない。利益の少なさに耐えかねた両店の店主が、ある夜、場末の居酒屋で密かに相談する。競争をやめ、そろって価格を上げれば、双方に利益が出るのではないか。 だが、このような人為的な価格操作は、価格カルテル、あるいは談合と呼ばれ、古くから違法とされてきた。どちらの商店もそこまでのリスクを冒すことは避け ...
「答えをなぞるように手をコピーするなら、それはもはやアートではない」。10年前、歴史的な対局で「AlphaGo(アルファ碁)」に敗れて引退したイ・セドルはそう語る。だが現在の囲碁界では、AIなしにプロとして競技することは事実上不可能になった。